高脂血症の原因と症状

続発性高脂血症が90%以上

高脂血症は大きく2つのタイプに分類されます。ひとつは遺伝的な体質が原因とされる「原発性高脂血症」で、もうひとつは「続発性高脂血症」です。

  • 高カロリー・高脂肪の食事によるもの
  • 甲状腺機能異常などの内分泌性によるもの
  • 糖尿病肥満症で代謝異常が生じたもの
  • 慢性腎不全などの腎疾患によるもの
  • アルコールの過剰摂取によるもの
  • ステロイドホルモンや避妊薬などの薬物によるもの

が原因と考えられています。さらに運動不足や喫煙、過度なストレスによって高脂血症が急増しています。しかし、たった3日の軽い運動と食事の改善をおこなうだけでも中性脂肪は確実に下がります。

高脂血症と診断される検査値

高脂血症の検査は12時間以上食事を摂取していない状態で採血し、以下の4つの検査を行います。

正常値 境界域 異常値
総コレステロール 200mg/dl未満 200~219mg/dl未満 220mg/dl以上
悪玉(LDL)コレステロール 120mg/dl未満 120~139mg/dl未満 140mg/dl以上
善玉(HDL)コレステロール 40mg/dl以上 40mg/dl未満
中性脂肪(血清トリグリセライド) 40mg/dl以上  150mg/dl以上

高脂血症の種類

高脂血症はタイプによって治療法が違ってきます。自分がどのタイプの高脂血症か知っておくことが大切です。

高コレステロール血症 悪玉(LDL)コレステロール値が220mg/dl以上
高トリグリセリド血症 中性脂肪(トリグリセライド)値が150mg/dl以上
複合型高脂血症 悪玉(LDL)コレステロール値と中性脂肪(トリグリセライド)値が両方とも高値
低善玉(HDL)コレステロール血症 善玉(HDL)コレステロール値が低値

リポ蛋白とコレステロールの関係

高脂血症とは、血液中にコレステロールや中性脂肪などの資質が多くなりすぎた状態のことです。コレステロールには悪玉コレステロールと善玉コレステロールがありますが、コレステロール自体は悪玉も善玉もありません。コレステロールを運ぶ『リポ蛋白』という物質の種類によって善玉か悪玉に振り分けられるのです。

狭心症高血圧の原因に

悪玉(LDL)のリポ蛋白によって運ばれた悪玉コレステロールは、血液をドロドロにして血管壁に沈着し、血管を詰まらせます。これが動脈硬化を進行させ、狭心症・心筋梗塞、高血圧脳梗塞、腎臓病、閉塞性動脈硬化症などの生命を脅かす病気を引き起こします。さらに喫煙や高血圧がくわわると危険度が大きくなります。

リポ蛋白の種類と働き

カイロミクロン
約85%が中性脂肪
小腸 悪玉
  • 食物から吸収した資質を肝臓に運ぶ
  • コレステロールの合成を調節
  • 脂溶性ビタミンを運ぶ
超低比重リポ蛋白(VLDL)
約55%が中性脂肪
肝臓 悪玉
  • 肝臓で合成された脂質を末梢組織に運ぶ
  • コレステロールを調節する
低比重リポ蛋白(LDL)
約45%がコレステロール
血液中
  • コレステロールを末梢組織に運ぶ
高比重リポ蛋白(HDL)
約50%がコレステロール
肝臓
血液中
善玉
  • 末梢組織から余分なコレステロールを肝臓に回収
  • 中性脂肪を分解

年に2回は検査を受けよう

高脂血症は症状がないのが特徴です。知らない間にどんどんコレステロール値や中性脂肪値が高くなり、動脈硬化が進んでしまうことがあります。

糖尿病高血圧を患っている、上まぶたに脂肪の塊がある、アキレス腱が太くなった、家族に高脂血症の人がいる、といった人は年に2回は血液検査を受けましょう。

痩せている人も安心してはいけない

高脂血症は肥満タイプの人に多くみられますが、痩せているからといって安心してはいけません。

見た目が痩せている人の場合は、内臓や血液の中にコレステロールや中性脂肪を蓄えている場合があります。また、加齢から高脂血症になることもあるので、定期的な検査を受けましょう。

運動は特に高中性脂肪血症に効果的

無理のない水泳やウォーキングなどの有酸素運動は、食事の改善と合わせて行うことで効率よくコレステロール値を下げることができます。特に中性脂肪値は3日間の運動だけでスッキリ下げることができます。

毎日運動したくても出来ない人は、通勤時にウォーキングする時間を増やしてみましょう。

喫煙・肉類・菓子類・アルコールに注意

肉類、卵類、乳製品などはコレステロールを多く含んでいるので、控えるようにしましょう。また、ご飯や麺類などの炭水化物や菓子類、果物も中性脂肪を増やす原因になります。アルコール類は中性脂肪を増やし、善玉(HDL)コレステロールを減らしてしまいます。高中性脂肪血症の場合には禁酒は効果大です。

コレステロールを下げる食品

アジ・イワシなどの青魚 血液をサラサラにする
イカやタコなどの魚介類 コレステロールを下げる
緑茶 脂肪を燃焼しコレステロールや中性脂肪を減らす
豆腐や納豆などの大豆類 動脈硬化予防にもなる
きのこ類 コレステロール排出効果ががある
にんにく 肝臓でのコレステロール合成を抑制する
玉ねぎ コレステロール、中性脂肪を下げる効果がある
イモ類 抗酸化作用とコレステロール排出作用がある
ごぼう コレステロールの排出を促し、動脈硬化を予防する

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