高血圧症の原因と症状

高血圧の仕組み

高血圧とは、心臓の収縮、拡張の運動によって、血液を全身に送り出すときに加わる血管への圧力が高い状態をいいます。血管に加わる圧力が高くなると、脳や心臓をはじめあらゆる臓器の血管が傷つきやすくなります。その結果、脳梗塞や心筋梗塞といった生命に関わる病気を誘発する危険性が高くなります。

日本人の4人に1人が高血圧

血圧の値には上と下があります。上の血圧とは、心臓収縮期の血圧のことで最大血圧といいます。下の血圧とは、心臓拡張期の血圧のことで最小血圧といいます。最近では高血圧症を早期に改善できるよう正常血圧の数値が以前よりも低く設定されたため、日本人の4人に1人が高血圧症と診断されています。

原因解明が高血圧改善の第一歩

高血圧症の原因には、塩分の過剰摂取、飲酒、喫煙、運動不足、肥満、ストレスなどがあります。さらに、高血糖や高コレステロールなどによって、血管内を流れる血液がドロドロとしていると、血管が硬くなり、血液を送り出すときに通常よりも強い圧力が必要となるので高血圧になります。

まずは5日間生活習慣を改善

高血圧症になる原因がいくつ当てはまるがをチェックし、まずは5日間、原因を取り除く生活を継続しましょう。軽い運動や禁煙、塩分を控えることで血圧は着実に下がります。また、毎日同じ時間に自分で血圧(家庭血圧)を測る習慣をつけ、普段の血圧値を把握しておくことも効果的です。

高血圧を引き起こす要因

交感神経の活性化、昇圧ホルモン分泌喫煙や運動不足、ストレスなどによって自律神経の交感神経が活性化し、血圧を上げる昇圧ホルモンが分泌され、心臓の心拍出量が増える。

動脈硬化の進行

高血糖、高コレステロール、老化により血管が硬くなり、血管内腔が狭くなり血液の流れが悪くなることで血液を送り出すときに強い圧力が必要となる。

体内のナトリウムが増加

ナトリウムの増加によって血管が収縮し高血圧になる。生まれつきナトリウム排泄機能が低い人の場合、ナトリウムを排泄するホルモンの作用で、細胞内にカルシウムが増えてしまい、その飯能で血管が収縮し高血圧になる。

見逃すと危険な高血圧の症状

高血圧はかなり高い数値にならないと、ほとんど自覚症状はありません。しかし、症状が出たときには、生命に関わる危険性があるので絶対に見逃さないようにしましょう。とはいっても見逃しやすい症状が多いのも事実。高血圧症と診断されたら、ちょっとした身体の変化にも十分注意することが大切です。

高血圧の症状は突然あらわれる

高血圧は無症状のことが多いのですが、何の前触れもなしに突然、急激に血圧が上昇すると症状が現れることがあります。また症状が現れたときには、生命に関わる病気を引き起こす危険性もあります。無症状だからといって安心は禁物です。高血圧症は無症状だからこそ怖い病気なのです。

高血圧症のサイン

胸に痛みや動悸を感じる

狭心症・心筋梗塞の危険性大。胸に痛みや動悸を感じたら、心臓の冠動脈に異常がある可能性があります。また、胸に激痛があるときには、心筋梗塞の危険性が高いので、すぐに病院で検査を受けましょう。

半身の左右どちらかがしびれる

高血圧の危険性大。左右どちらかの半身にしびれやマヒがある、目がかすむなどの症状を感じたら、脳の血管に異常があると考えられます。

起床時に顔がむくんでいる

腎臓機能の低下の危険性大。朝、鏡を見る習慣をつけましょう。顔がむくんでいる場合は、腎臓病の危険性があります。

みぞおちの痛みや胸やけを感じる

大動脈瘤の可能性大。腹部の大動脈瘤が大きいくなるにしたがい、痛みや胸やけを感じるようになります。動脈瘤が破裂すると激痛が起こり生命の危険もあるので、すぐに病院に行き、医師の診察を受けてください。

治療の基本は毎日の運動と食事

高血圧の治療には、薬物療法もありますが、治療の基本はなんといっても食生活の改善と運動不足の解消です。軽症から中等症の人の場合、運動は特に効果的です。週に3日、30分のウォーキングをするだけでも確実に血圧は下がります。軽度の運動でも毎日取り入れることで、血圧を下げるホルモンの分泌を促進したり、血糖値も下がり、中性脂肪も減らすことができコレステロール値も下がります。重症の人は、運動自体が危険なことがあるので必ず医師に相談してください。

1日に摂取する塩分は小さじ2杯まで

高血圧に対する食事のポイントは塩分を控えることです。ナトリウムは血管を収縮させる作用があるため、血圧が上昇します。塩分を控えるのと同時に、玄米や蕎麦、魚介類、海藻類などの血圧を下げる食品を意識的に取り入れましょう。

塩分量の目安

1日に摂取する塩分量は10g以下がベスト。主な食品に含まれている塩分量の目安をチェックしましょう。

小さじ15.0グラム
醤油大さじ12.2グラム
味噌大さじ11.0グラム
ウスターソース大さじ11.5グラム
マヨネーズ大さじ10.3グラム
塩さけ1切6.4グラム
たらこ1はら3.3グラム
食パン1枚0.7グラム
塩せんべい2枚1.0グラム
にぎり寿司1人前5〜6グラム
梅干し2個2.0グラム
白菜漬け1皿0.7グラム

高血圧の薬の種類と内容

運動や食事の改善だけで治療の目標値を達成できない人や、高血圧による合併症の危険がある人、心臓疾患のある人などは、薬物療法で血圧を下げます。高血圧の薬を降圧薬もしくは血圧降下薬といい、大きく5種類あります。どの薬も勝手に服用するのを止めてしまうと危険なので必ず医師の指示に従って服用しましょう。

利尿薬

体内のナトリウムと水分を排出する。循環する血液の量を減らし血圧を下げる。

交感神経抑制薬

心臓や血管の収縮や緊張を和らげ血圧を下げる。

カルシウム拮抗薬

血管細胞内へのカルシウムの取り込みを抑えることで、末梢血管の拡張作用で血圧を下げる。

アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬

アンジオテンシンⅡという血管を収縮させる物質を抑え、末梢神経を広げて血圧を下げる。

アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬

アンジオテンシンⅡが血管に働きかけるのを抑え、末梢血管の血液の流れをよくし、血圧を下げる。

高血圧の注意点

  • 起床時と就寝前はコップ1杯の水を飲む
  • 冬の寒さは天敵。外出するときは1枚上着をプラス
  • 風呂は温めの半身浴がベスト
  • 1日15分〜30分横になって休息をとる
  • 尿・便ともトイレは我慢しない
  • 外食やお酒を飲む機会が多い人は塩分量チェックを心がける